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Postgres Open 2012 参加報告

Ashutosh Bapat

Amit Khandekar

鈴木幸市(編集)

はじめに

Postgres Open とは、昨年から始まった米国の PostgreSQL のカンファレンスです。オタワの PGCon が主に PostgreSQL の開発者のためのカンファレンスであるのに対し、Postgres Open はユーザやベンダを対象にしたカンファレンスです。今年は、Postgres-XC 開発メンバである Ashutosh Bapat, Amit Khandekar の両氏がこのカンファレンスに参加し、Postgres-XC の現状について発表しました。カンファレンスの様子のレポートが送られてきましたので、彼らのレポートを鈴木が翻訳、編集し、ご紹介いたします。

カンファレンスの情報は http://www.postgresopen.org/2012/home/ から入手できます。

そもそもの始まり

Ashutosh Bapat Photo

(Ashutosh Bapat 氏)

すべては私たちの講演応募から始まった。申し込んだのは最終日でおそらく締切りギリギリだったのだろう。2 人でそれぞれの発表、また、共同でチュー トリアルをそれぞれ応募した。これは、PGCon での経験によるものだ。今年開催された PGCon 2012 では発表 2 件とチュートリアル 1 件を応募したが、期待とは裏腹に発表は採択されずチュートリアルだけが採択された。こんなことがあったので今回の Postgres Open でもチュートリアルが採択されるだろうと思っていたが、なんと発表が 2 件とも採択されてしまった。旅費の工面と米国ビザ取得(なんと手間がかかることか)というハードルを乗り越え、シカゴまでの 14 時間のフライトを予約することができた。実は Postgres-XC のコアチームは直前の 9 月 11 日から 13 日までドバイで会議を開いており、Postgres Open はその直後の 9 月 17 日から 19 日までの開催なのだ。

Amit Khandekar Photo

(Amit Khandekar 氏)

出張手続きがギリギリだったので、結局ドバイでの会議のためプネからムンバイさらにドバイと移動し、会議後帰宅せずにドバイからムンバイ、さらにシカゴで Postgres Open に参加し、帰路はここからムンバイ、そしてプネというタフな出張旅程を選択するしかなかったのだ。なんともてんてこ舞いな仕儀であるが、心も体も準備はしていた。ドバイへの旅は順調だった。

シカゴへの途中の経由地であるアブダビでの 3 時間はひどかった。ロビーには 28 番ゲートから 41 番ゲートまであるがとても狭く設備も不十分だった。シカゴ行きの 28 番ゲートは長蛇の列だった。待合室の椅子が少ないのでセキュリティチェック後、立ったまま待っている人が大勢いた。(アブダビを経由する場合、28 番ゲートから 41 番ゲートには急いで行かない方がいい。)これ以降は今回の出張は順調で、シカゴへのフライトも 15 時間もかかった割には快適だった。

会場の立地

カンファレンスが開催されたのは Westin Michigan Avenue Chicago である。このホテルはシカゴのダウンタウンの中でも素晴らしい位置にある。ミシガン湖の湖畔まで徒歩数分で、そばにはビーチもネイビー・ピア(有名な観光地)もある。ホテルのそばには食事をする場所もいくつかあるが特筆すべきは「Cheesecake Factory」、テイクアウトの「Ghirardelli」ともう一か所、朝食のテイクアウトの店だ。残念ながら最後の店は名前を忘れてしまった。

キーノート

カンファレンスは Jacob Kaplan-Moss の素晴らしいキーノートで始まった。キーノートでは、次世代の データベースはポスト SQL データベース(NoSQL ではない)であるべきであることが話題となった。ここで、「ポスト」とは SQL 時代の後にくるデータベースという意味である。彼はこのポスト SQL データベースに望まれる特性を説明し、PostgreSQL がそのようなデータベースの候補になっていると述べた。

カンファレンスの様子

Ashtosh Bapat Presentation Photo

(発表する Ashutosh Bapat 氏)

この後の発表は 3 トラックで行なわれ、私の発表は初日のキーノートの後の最初のスロットであった。反響は大きく、発表会場は満員で立ち見も出るほどであった。発表中も会場からの質問が引きも切らなかったが、何とか時間内に終わらせることができた。

fault tolerance, 高可用、テーブルの複製を用いた高可用の問題を広範囲にカバーするものであった。Postgres-XC のスケーラビリティと、API が PostgreSQL 互換であり、PostgreSQL からの移行がわずかな変更で可能である点が評価された。今回の講演のように今後 Postgres-XC が多く受け入れられ、適用されていくことを望みたい。

Conference room Photo

(会場の様子)

他の発表や私的カンファレンスにも参加した。ここでの話題はビッグデータ、高可用、9.2 の機能と拡張、ログとバックアップ、PostgreSQL への移行、PostgreSQL の実例、スケーラビリティといったところである。クラウド環境における MySQL から PostgreSQL への移行に関する発表もあった。発表の質はおしなべて良好であった。 聴衆のバックグラウンドも多岐に渡っていたが、StateFarm (保険会社)から多くの人が参加していた。

ソーシャルイベントのことなど

Get-together Photo

(屋外での親睦会)

参加者の親睦を深めるためのソーシャルイベントもカンファレンスでは重要なプログラムであり、今回はスポンサーである Heroku と 2nd Quadrant 社が 18 日と 19 日にそれぞれ親睦会を開催してくれた。また、カンファレンスの最後はおきまりのチャリティーオークションでお開きとなった。

Participation certificate Photo

(参加証。参加者名が店の看板のようになっているのがおちゃめ。)

ところで、カンファレンスの参加証は気に入っている。この参加証にはカンファレンスのスケジュールとパーティ会場への地図が載っているので、参加証を開けば講演のタイトルと場所がすぐ分かるという仕掛けである。普段私はカンファレンスの参加証をつけるのは好きではないが、この参加証には地図もついているので会場の外でも常に身につけていた。


(2012年10月17日公開)

 

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