PostgreSQL 9.3 の新機能

PostgreSQL 9.3 の新機能

SRA OSS. Inc. 日本支社 高塚 遥

 

PostgreSQL 9.3 は 2013/9 にリリースされました。本記事では、PostgreSQL9.3 の新機能の概要と外部参考資料の紹介をいたします。いくつかのトピックについては、解説ページを設けています。

9.3 新機能の概要

PostgreSQL 9.3 では各種の機能追加が幅広く行われています。

基盤機能として以下のような機能追加が行われています。

  • データ破損を検知するページチェックサムに対応
  • ストリーミングレプリケーションでプライマリ切り替えに対応
  • COPY FREEZE による高速データ投入
  • WAL解析用 pg_xlogdump コマンドの追加
  • 死活監視用 pg_isready コマンドの追加
  • pg_dump に並列実行オプション追加
 

また、アプリケーション開発むけに以下の機能追加が行われています。

  • 暗黙的な更新可能ビューに対応
  • LATERAL結合構文に対応
  • 再帰ビュー構文に対応
  • ロックタイムアウト対応
  • DDLトリガ対応
  • マテリアライズドビュー機能の追加
  • JSONデータむけ関数の拡充
  • ラージオブジェクト対応サイズ拡大
  • 外部テーブル機能の拡張
  • 外部キー制約におけるロック競合を軽減する新ロックモード追加

外部テーブル機能の拡張

PostgreSQL 9.3 では外部データラッパー(Foreign Data Wrapper、通称 FDW)による外部テーブル機能が拡張されました。テーブル書き込みを可能にする枠組みが追加されました。また、PostgreSQL に対する外部データラッパの完全な実装が同梱されるようになりました。詳しい解説は、以下の資料が参考になります。花田氏は同機能の作者でもあります。

外部リンク

PostgreSQL 9.3 新機能の総合的な参考資料としては、以下がございます。


(2014年11月21日公開)