PostgreSQL 超入門 第3回 (1)
NTT オープンソースソフトウェアセンタ 鈴木幸市
SUZUKI, Koichi
第3回 リレーショナルデータベースとデータベース管理システム超入門
3.1 リレーショナルデータベースとは「表」のこと?
データベースに格納できるデータにはある種の約束が必要です。リレーショナルデータベースにも大変簡単ですが「約束」があります。図3-1に示すように、「あらゆるデータは表であらわす」ということです。
あらゆるデータは表であらわす
これは、Excel など表計算ソフトでもお馴染みのものです。少し、この表について解説します。
この表は「表」「テーブル」「リレーション」など何通りかの名前がついていますが、ここでは「表」で統一することにします。データベースにはいろいろな表が格納されていると考えて下さい。表には名前がついています。別な表に同じ名前をつけることはできません。
表を縦割りした部分は「カラム」「属性」といった名前がついています。ここでは、「カラム」と呼ぶことにします。カラムにもそれぞれ名前がついています。同じ表の中に同じ名前のカラムがあってはなりませんが、別の表同士であれば同じ名前のカラムがあっても差し支えありません。
一件の情報は表の1行で格納します。この行のことは「行」「タプル」「レコード」といった風に呼ばれています。ここでは、「行」ということにしましょう。行のそれぞれのカラムを呼ぶ名前は、、、データベースの標準としてはないのです。私たちは特定の行の特定のカラムのことを「フィールド」と呼ぶことが多く、ここでも「フィールド」と呼ぶことにします。
このように直感的で非常に簡単な構造をしているのがリレーショナルデータベースの特徴です。この表を数学的に扱った時の名前が「リレーション」です。リレーショナルデータベースの名前はこのリレーションに由来しています。