CentOS で PostgreSQL を使ってみよう!(1)
SRA OSS, Inc. 日本支社 安齋 希美
この記事は、「UbuntuでPostgreSQLを使ってみよう」の CentOS 版です。
CentOS とは、Red Hat Enterprise Linux (RHEL) と互換性のあるディストリビューションで、無償で入手して利用することができます。
PostgreSQL のマニュアルにのっている チュートリアル が全部できるようになるまでをご説明します。
なお、この文書では CentOS 5 (Update 2) を例にしています。
1. CentOS のインストール
インストールは、新しい PC にでも、仮想化環境にでも構いません。詳しくは、「UbuntuでPostgreSQLを使ってみよう」でご覧いただけます。
- CentOS を 公式サイト からダウンロードします。
- インストールの詳細な手順は割愛します。インストール後の設定で、「SELinux」を有効にするか聞かれますが、"無効(Disabled)" にしておく方が、お試しのうちは無難です。
- インストールが完了し再起動したら、『root』アカウントでログインします。
2. PostgreSQL のインストール
ここからは、コマンドでの操作になります。コマンドの入力をする「端末」を起動します。端末の起動は【アプリケーション → アクセサリ → GNOME 端末】からすることができます。
(1) PostgreSQL はインストールされている?
PostgreSQL が自動でインストールされているかを確認します。確認には「rpm」コマンドを使います。以下の例では、「rpm -qa」でインストールされている RPM パッケージの一覧を取得し、「grep」コマンドで検索しています。
[root @server1 ~]# rpm -qa | grep postgres
何か返ってくれば、すでに PostgreSQL か関連パッケージがインストールされていることになります。「postgresql-libs」「postgresql」「postgresql-server」の 3 つがすでにインストールされている場合は、次項 (2) のインストールのステップは飛ばします。
(2) PostgreSQL がなければインストール
- PostgreSQL のパッケージをダウンロードするため、必要に応じてプロキシの設定をします。【システム → 設定 → ネットワークのプロキシ】で起動する画面で、プロキシの設定を行ないます。
- ソフトウェアをダウンロードしてインストールするツールである、パッケージマネージャを起動します。【アプリケーション → ソフトウェアの追加/削除】から起動します。
- 「検索」の画面を開き、「postgresql-server」という語で検索します。検索結果のすべてのチェックボックスにチェックを入れ、「適用」ボタンをクリックします。
- 「追加された依存パッケージ」の画面では「続行する」をクリックします。これによって、PostgreSQL を使ううえで必要な他のソフトウェアも、いっしょにインストールしてくれます。
(※ なお、そのあと「キーのインポートをするか」といったことが聞かれる場合がありますが、これはパッケージマネージャの設定です。インポートしてかまいません。)
- インストールが完了したら、下記のような「正常に終了しました」というポップアップが表示されるので、「OK」ボタンをクリックします。また、画面右上の「×」ボタンをクリックしてパッケージマネージャの画面を閉じます。
-
インストールされていることを「rpm」コマンドで確認します。
[root @server1 ~]# rpm -qa | grep postgres postgresql-server-8.1.11-1.el5_1.1 postgresql-libs-8.1.11-1.el5_1.1 postgresql-8.1.11-1.el5_1.1
ちなみに筆者の環境では、上記のとおり 8.1 というバージョン(2005 年にリリースされたとても古いもの)が入っていました。とりあえず使ってみる!というのが目的ですので、今回の説明ではこのバージョンを使います。
なお、PostgreSQL コミュニティでは、独自の yum リポジトリを用意しており、最新の PostgreSQL のパッケージを yum 経由で入手・インストールできます。
yum や RPM の扱いに慣れている方は、こちらを参考にしてみてください。
- PostgreSQL RPM Building Project:
- http://yum.pgsqlrpms.org/
(2009年5月11日公開)
(2) では、インストールが正しくできたかの確認をし、PostgreSQL を実際に使ってみます!